ボクシングではシューズを履き、バンテージをつけて練習を始められるかと思います。
また、ボクシンググローブやトレーニングウェアも練習には欠かせません。
ボクシングの道具について「安いから」「見た目がかっこいいから」など適当に選んでいては、パフォーマンスに影響するおそれがあります。
さらにケガにもつながりかねませんので、道具の意味や選び方をきちんと知っておくことが重要です。
そこで今回のコラムでは、ボクシングで使用する道具について詳しく解説していきます。
最後まで目を通すことで、ボクシングで使う道具への知識が深まり、自分に適したものを選べるようになるでしょう。
ぜひお役立てください。
なお本コラムは、BOXING CLUB三原康平トレーナーに監修していただきました。
三原 康平(みはら こうへい)
・高校1年生よりボクシングを開始
・大学生よりボクシングトレーナーに携わる
高校1年生よりずっとボクシングを経験しています
プロのジムで培った能力を駆使し様々なサポートをしてまいりました
シューズの選び方
まずは、練習で使うシューズです。
ボクシングにおいては「室内用シューズ」「レスリングシューズ」「ボクシングシューズ」の3つの選択肢があります。
各々にどのような特徴があるのか、詳細をみていきましょう。
室内用シューズ
お手頃で履きやすいシューズといえば、BOXING CLUBスタッフが履いている室内用シューズが挙げられるでしょう。
室内用シューズは、軽いうえにグリップ力があります。
そして、とても履きやすく動きやすいので、ボクシングの始めたてにはまず室内用シューズを使うのがおすすめです!
レスリングシューズ
ボクシングに慣れてきた時期に、そろそろ専門のシューズが欲しくなりますよね。
そんなとき手軽に手に入るのが、レスリングシューズです。
レスリングシューズは足首がしっかり守られています。
また、グリップ力が室内用シューズより強化されて滑りにくくなっており、なおかつ軽いのが魅力です。
ボクシングシューズ
ボクシングの試合で主に使われている、名前の通りボクシング専用のシューズになります。
レスリングシューズより足首の保護やソールがかなり薄く、まるで素足でリングを移動しているかのような感覚が味わえる、これ以上無いシューズになります。
シューズを選ぶときのワンポイントアドバイス
ボクシングをするときに1番おすすめできない靴が「外で履くスニーカー」です。
スニーカーを選んでしまうと、グリップが効かない(足元が安定しない)など足の疲れの原因になります。
また、ケガにつながる可能性もあるので、できるだけ室内用シューズを選ぶようにしましょう。
シューズの購入方法
シューズを買う際には、適切なサイズを選ぶことが1番重要です。
まず、シューズの専門店で足の大きさを測ってもらうと、自分に合う靴のサイズがわかります。
それを元にして、メーカーのサイズチャートを確認してシューズを選ぶと良いでしょう。
高品質なシューズは、高価になりやすいです。
しかし、その分パンチやフットワークの向上にもつながってくるので、ぜひコストパフォーマンスを重視してみることをおすすめしています。
バンテージの選び方
次は、拳を守るために使用するバンテージです。
バンテージには「クイックバンテージ」「包帯型バンテージ」の2つの種類があります。
クイックバンテージ
クイックバンテージは、初心者でも簡単に装着して巻くことができるバンテージです。
クイックバンテージに手を通すと、すでに拳の部分が守られているので、後は手首を入念に巻くと完成です。
手軽に巻けるため、ボクシングジムの練習に慣れてくるまでは、クイックバンテージがおすすめです。
包帯型バンテージ
包帯型のバンテージは、クイックバンテージよりさらに手首の強化、ナックルの保護ができます。
ケガ防止のために、安定性を高めることができるバンテージです。
手首や拳の痛みが慢性的に続くような場合、クイックバンテージから包帯型に切り替えることをおすすめします。
包帯でどう巻けば良いかわからないときは、気軽にBOXING CLUBスタッフに声をかけてください。
丁寧にレクチャーさせていただきます。
バンテージを使用するときのワンポイントアドバイス
バンテージはキツく巻きすぎると鬱血の原因になるため、適度な圧で巻くことが大事です。
包帯型バンテージで巻き、それでも拳が痛くなるようであれば「ゲルデガード(ゲル状のパッド)」を装着してバンテージを巻くことをおすすめします。
バンテージ+ゲルデガードで衝撃が驚くほど緩和されます。
バンテージの購入方法
包帯型ボクシングバンテージには、「伸縮型」と「非伸縮型」の2つの種類があります。
伸縮型は手にぴったりフィットして巻くことができて、快適な着用感を得られます。
そのうえ柔軟性があるため、手の動きを妨げにくいです。
一方、非伸縮型は伸び縮みしないために安定感があり、手首や手の付け根をしっかりサポートすることができます。
さらに通気性も良いため長時間の使用でも快適で、初心者の方はまず非伸縮型を使用することをおすすめします。
クイックバンテージと非伸縮型のバンテージは、各BOXING CLUBの店舗で販売中です。
ボクシンググローブの選び方
続いて、ボクシングには欠かせないボクシンググローブです。
ボクシンググローブには「パンチンググローブ」「オンスグローブ」の2つの種類があります。
パンチンググローブ
BOXING CLUBに入会されると、プレゼントでお渡ししているグローブです。
パンチンググローブは綿の量がオンスグローブより少なく、簡単に持ち運びができてかさばらないことが特徴です。
パンチンググローブは、ミットやサンドバッグに当たった感触が鮮明で、拳のどこにパンチが当たったかすぐ分かります。
したがって、的確にナックルでパンチを当てたいときにおすすめなグローブといえるでしょう。
オンスグローブ
オンスグローブには、さまざまな重さやデザインがあり、製品の種類も多くてどれを買おうか迷うと思います。
オンスグローブの特徴としては手全体を覆うデザインで、手の保護を目的に厚めのパッドが使われています。
オンスグローブは、8oz(オンス)〜16ozの重さが販売されています。
安全性を重視しているグローブなので、パンチンググローブを使っていてナックルが痛くなる場合は、オンスグローブに変えてみるのも一つの手です。
ボクシンググローブを選ぶときのワンポイントアドバイス
パンチンググローブは、打点やパンチの当たる感覚をしっかり感じたい方におすすめです。
一方のオンスグローブは、手を痛めにくく安全性が高いグローブになっています。
ボクシンググローブのサイズの選び方としては、8ozから10ozがミット、サンドバッグ用
(男性の場合体重が55Kg以下で女性は60Kg以下の方)の使用をおすすめしています。
また12ozも、サンドバッグ打ちやミット打ちに使えます
おもに体重が55Kg〜70Kgの方が使うと良いでしょう。
14ozと16ozは、おもにスパーリング、マス用で使うことが推奨されています。
理由としては、ナックルに当たる感触があまり感じられず、ミット打ちやバッグ打ちには向いていないためです。
ウェアの選び方
ボクシングの練習では、「ポリエステル」や「ナイロン」など通気性が良くて速乾性がある材質のTシャツを着ると良いでしょう。
通気性が悪い素材では、熱中症のリスクが高まりますし、ボクシングのパフォーマンス低下にもつながります。
また、ウェアの選び方としては、半袖や半パンで練習するのがおすすめです。
ボクシングの練習で1番鍵になってくるのは「足の可動」です。
長いズボンだと膝の部分が隠れてしまい、思うようにフットワークが取れず引っ掛かりが起きてしまいます。
パフォーマンスに影響が出てしまうため、半パンで練習してフットワークを軽くすることを推奨します。
さらに通気性の良い靴下を履いておくと、蒸れから起きる不快感を軽減することができます。
サウナスーツの危険性
サウナスーツは、一時的な発汗作用や体重を落とせるなどの効果があります。
しかし、発汗や減量効果は身体にダメージを与えるため、注意が必要です。
サウナスーツは、脱水症状や熱中症のリスクがあります。
体温を急激に上げて心拍数が増加するため、心臓にとてつもない負担がかかることが一番のデメリットです。
さらにサウナスーツを着て汗を出しても、身体の中の水分が出るだけで脂肪燃焼にはつながりません。
練習のときに効率よくダイエットを行いたい方は、なるべく薄手の素材で身体に負荷がかかりにくく、熱中症のリスクが少ない服装でトレーニングを行うことをおすすめします。
まとめ
今回のコラムでは、ボクシング用品の紹介をさせていただきました。
これからボクシングを始めようと思っている方だけではなく、長くボクシングをしている方も疑問に思っていた基本的なことが、こちらのコラムで解決できていれば幸いです。